困っている女性たち

HIVに感染しやすくなる梅毒

性感染症とは濃厚な性的接触を行うことで感染する病気のことを指しますが、性的接触以外でも感染することがあります。
性感染症の中で特に死亡率の高いものとして有名なのがHIVです。
HIVはヒト免疫不全ウイルスのことであり、このウイルスが体内に侵入して保持者となってしまったことをHIV感染者といいます。
ウイルスは種類にもよりますが、体内から完全に排除することは困難なものもあり、その困難さがより強いのがHIVです。

HIVはヒト免疫不全ウイルスと呼ばれるように次第に免疫力を低下させていき、最終的には免疫不全によるさまざまな病気を発症させます。
この発症した状態がエイズと呼ばれるもので、エイズとなると日常生活を送るのは困難です。
以前は治療手段がなかったため不治の病で、死につながる病気として恐れられていました。
現代ではHIVを不活性化させる薬が開発されており、それらを使うことで発症させないようにすることができ、またエイズになっても薬を服用すれば症状を改善できる場合もあります。
ただしHIVを身体からすべて排除することは現在の医療技術では不可能で、感染した以上は死ぬまでウイルスと付き合って生きなければなりません。

一方で治らない性病のひとつとして真菌性の梅毒があり、罹患することで神経障害をもたらします。
梅毒は段階を踏んで発症することが知られ感染後の早期顕症梅毒では軽い症状が出たあとに潜伏期間に入り、1年以上経って晩期顕症梅毒となりさまざまな病気が発生して神経梅毒に進展するといったものです。
ただ梅毒はペニシリン系の抗生物質で治療が可能で、日本では経口合成ペニシリン剤(アモキシシリンなど)の長期投与といった治療が行われます。
アモキシシリンは日本ではサワシリンやノバモックスという製品名で販売されているペニシリン系抗生物質で、ノバモックスはサワシリンのジェネリック薬になります。
梅毒はこれらペニシリン系抗生物質を使用することで完治することが可能です。

HIVにしても梅毒にしても感染力そのものはそれほど強いものではなく感染者と性的接触をしたとしても100%感染するものではありません。
HIVの場合にはアナルセックスにおいて最大1.7%とされ梅毒は同じアナルセックスで最大1.4%です。
これは体内に侵入してきたウイルスや真菌に対して免疫作用が働いて体内への侵入を阻止するためです。
しかし、研究結果ではHIVまたは梅毒どちらかに感染しているともう片方の性病の感染率が上がるとされており、それだけ他の性感染症への感染リスクが高まります。

梅毒は早期治療を試みたい

HIVは一度感染してしまうと体内からすべてのウイルスを排除することができませんし、またエイズに移行するのを防ぐことができるといってもそれは薬を服用し続けた場合の話です。
またエイズの発症を抑える薬は副作用もあり、また決められた量を死ぬまで飲み続ける必要があるなど人生に大きな負担となります。
このためHIVには可能な限り感染しないように予防を試みることが重要です。

一方で梅毒は早期に治療すればペニシリン系抗生物質によって完治が可能です。
梅毒に感染したままの状態はHIVの感染率もアップするため梅毒であると思われる場合には早期に治療をすることが大切です。
早期治療であればそれだけ薬の効き目もよくはやく治療を完了させることが可能だからです。
治療中は副作用のリスクもありますが、HIVと違って完治すれば薬を服用する必要もなくなります。

感染の原因としては、性感染症ですのでセックスが多いと思われがちですが、セックスでも肛門で行うアナルセックスが確率が高いことで知られます。
そもそもウイルスや真菌が体内に侵入するためには細胞を通り抜けていかなければなりません。
このさいに異物であるウイルスや真菌は免疫作用によって排除されますが、このさいのより身体の内部に近い場合には侵入しやすくなります。
このため傷が付いた皮膚からは侵入されやすく、これが性器が傷つきやすいアナルセックスが感染の確率が高い理由です。

防ぐためには原因となる直接的な接触を避けることでコンドームを使うのが有効です。
ただし、コンドームは100%防ぐ効果を得られるわけではありませんから梅毒の場合には早期に治療を行うことが大切です。
また自覚している場合には完全に治るまで性行為は避けることが大切です。

関連記事